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快速スーパードラゴン

豅リリョウ 作 / オリジナル

 快速スーパードラゴンに乗り込むと、一瞬何とも言い難い獣臭さに驚いたが、座席に座ってみれば極めて快適で、龍の様にうねるレールを走る電車の横揺れは、私を徐々に気持ちの良い昼寝に誘おうとしていた。

 肘掛けに頬杖をして、重くなってゆく瞼を開けては閉めるのを繰り返す内に、身体中から何らかのむず痒さが沸いてきた。風を受けて優雅に棚引く鬣を、この電車と共に感じているかのようであった。

 丁度トンネルに入った所で、私はしばしの眠りについた。頬杖をしている右手に紐のようなものが触れているような感覚はあったが、とかくこの居心地の好い電車が好きになっていた事には間違いない。

 この数輌編成の列車の座席が、尻を座らせる所と背中を当てる所とに分かれていて、丁度尻の後ろ側には大きな溝が入っていたことにも自然と納得がいっていた。私は尻尾をゆったりと揺らしながら、アナウンスを聴いて目を覚ました。

 鼻先が前に突き出していて、足下に置いた自分の荷物を確認する事に些か苦労した。減速してゆく電車、終着駅に到着した私は、鹿角の立派な車掌に軽く会釈をして、ホームに踵を付けずに降り立った。